「月々の保険料を抑えながら、いざという時にだけしっかり備えたい」──そんな願いを叶えるのが掛け捨て型の生命保険です。貯蓄性をなくし、純粋に“保障だけ”に特化しているため、同じ死亡保障でも保険料はぐっと割安。特に子育てや住宅ローンを組んでいる大事な時期に最適です。無駄なオプションに振り回されず、手軽に見直しができる点も大きな魅力。必要なときだけ手厚く備える──そんな合理的な保険の選び方を、今回は詳しく解説していきます。
何故このテーマで書くのか?
私がまだ保険の仕事を始めたばかりの時、お金が無い中で大きな病気になり働けない状態になったら生活が立ち行かなくなると思い、保険を掛けました。周りでも貯蓄型がいいという声が多かったけれど、保障を優先し、65歳まで自動で更新しても払える保険料で手厚い保険を掛けました。
保険を掛けて7年後、私はがんになりました。血の気が引くようなショックを受けました。
最初に浮かんだのは死ぬかもしれないということと、お金のことでした。死ぬ恐れを払拭することは出来ませんでしたが、保険があることを思い出したおかげで、私は、お金のことを考えずに済みました。お金の心配がなくなっただけで前向きな気持ちになれました。最短で治すことだけ考えればいいからです。
別に「私はがんになる」と思って入った保険ではありません。今まで健康診断でさえ一度も異常を指摘されたことはなく、大きな病気になったことも、大したケガをすることもなく、検査も入院も手術も、全て自分には無縁な存在でした。
しかし、「もしも、なったら?」と考えて保険を掛けていたおかげで、希望を持って考えられる治療法を調べ、医師と積極的に話し合い、当時まだ全額自己負担だった手術を選べたため手術跡もほとんど残らず回復することが出来ました。付き添ってくれる家族にも感謝の気持ちを渡すことが出来て、楽ではありませんでしたが掛けておいてよかったと思っています。
この記事を読んで、よりご自身の考えやライフプランに合った備えをして欲しいと思います。
1. 掛け捨て型保険とは?
契約期間内に保障対象(死亡・入院・ケガなど)が発生した場合にのみ保険金が支払われ、期間満了や途中解約では、保険料が戻ってこないタイプの保険です。
2. 主なメリット
• 保険料が割安
貯蓄機能を持たないため、同じ保障内容でも月々の保険料を低く抑えられます。
• 保障の見直しがしやすい
定期更新タイプでは、ライフステージの変化に応じて内容や期間を柔軟に調整できます。
• 多額保障を確保しやすい
家計負担を抑えつつ、大きな保障金額を確保しやすいため、子育て中の家庭などに適しています。
3. 主なデメリット ⚠️
• 払った保険料は戻らない
満期や途中解約時に保険料が返戻されず、払った分が“浪費”に見えることがあります
• 保障期間が限定的
一定期間のみの保障で、期間終了後は保障が切れます。更新型でも年齢上昇で保険料が高騰する可能性があります オリックス生命。
• 解約返戻金や貸付制度がない
特約や制度による返戻がないため、ライフプランに柔軟に対応しづらい場合があります。
4. 掛け捨て型と貯蓄型の比較
項目 | 掛け捨て型 | 貯蓄型(終身・養老・学資など) |
---|---|---|
保険料 | 安い(保障に特化) | 高い(保障+貯蓄機能あり) |
満期保険金・解約返戻金 | 基本なし | あり(場合によるが返戻金が得られる) |
更新/見直し機会 | 定期更新・ライフステージに合わせやすい | 基本固定。解約・減額で調整可能 |
契約者貸付制度 | なし | あり(解約返戻金担保で借入可能) |
5. こんな人におすすめ!
• 保険料を抑えたい人:とにかく家計負担を軽くしたい方向け
• 手厚い保障を一時的に確保したい人:子育て中や住宅ローン残債がある期間、自営業など
• 保障と貯蓄を分けたい人:保障だけ保険で、貯蓄は別に考えるタイプ
•
6. 選び方のポイント
• 必要な保障内容・期間を明確に
• 更新タイプや年満了・歳満了の違いをチェック
• 将来的な見直しタイミング(結婚・出産・退職など)を想定する
• 貯蓄型との比較で、「保障+貯蓄」か「保障のみ」に統一するか決定
✅まとめ
掛け捨て型保険は、保障に絞って低コストで備えたい方向け。ライフステージの変化に対応しやすく、必要な期間のみ手厚い保障を確保しやすい一方で、満期や解約時に返戻金がなく「保険料が無駄になった」と感じる可能性もある仕組みです。
貯蓄型が向くのは「保障+貯蓄もセットで」と考える場合。一方で、「保障は保障、貯蓄は別で」と分けるのであれば、掛け捨て型は非常に合理的な選択です。
掛け捨て、更新型が無駄と断定するお客様、保険募集人に出会う場面がままあります。
保険は万が一の時に公的な保障や貯蓄では対応出来ないお金を日頃の生活費の中から出せる分を保険料に充てて備えるものです。
貯蓄型保険に入ったものの、万が一の必要保障額が大きく不足していたら、いざという時に治療に専念出来なかったり、遺されたご家族が生活に困ります。
保険は入口ではなく、出口が一番肝心です。
どちらかに偏るのではなく、掛け捨て型も貯蓄型も両方の特長についてまずはフラットにお話をしてくれて、あなたの考えや未来について一緒に考えてくれる方を担当に選ぶことをおすすめします。