第1章|「津波で家も職も失う」そのとき、お金はどうなる?
津波の被害を受けた人の多くが最初に直面するのは、「今日、どこで寝るか」そして「明日からどうやって生きるか」です。これは命の問題であると同時に、家計の緊急事態でもあります。
例えば、住んでいた家が流された場合、住宅ローンが残っていても「返済義務」は消えません。
しかも、家がない状態でローンを返すというのは、精神的にも金銭的にも非常に大きな負担です。
また、勤務先が被災して仕事がなくなれば、収入がゼロに。フリーランスや個人事業主ならなおさら、再開の目処が立たず、事業資金も失ってしまいます。
さらに、避難所での生活では、自炊ができないため食費が高くなりがち。
衣類や生活用品を買い直す費用もかさみ、“いつも以上にお金が出ていく”のに、“いつも以上に収入が減る”という状態に陥ります。

私がが知ってる被災者の中には、“ローン返済だけが残って人生詰んだ”って人もいた。保険と生活設計、両方で備えておくのが大事。
第2章|「津波保険」はない!? 知っておくべき“お金の保障”
「津波保険って入ってますか?」と聞かれて答えられる人は少ないはず。
実は、日本には「津波だけを対象にした保険」は存在せず、津波による損害は地震保険の中でカバーされる扱いになっています。
でもこの地震保険、全損でも住宅の再建に十分な金額が出るとは限りません。
たとえば、建物の評価額が2,000万円でも、地震保険ではその50%=1,000万円が限度。
しかも、築年数や構造によってはさらに低く評価され、「え?こんなに少ないの?」と驚くケースもあります。
また、保険金が出るまでに1~2ヶ月かかることもあり、その間の生活費をどうするかは自助努力にかかっています。
こうした現状から、以下のような対策も検討できます:
- 収入保障保険や就業不能保険で収入ダウンに備える
- 入院保険や医療保険でケガ・病気への備えを厚くする
- 災害時見舞金が出る共済に加入しておく

保険って、“備えてるつもり”で実は守れないパターンが多い。マジで中身のチェック、大事!
第3章|災害時に使える“お金の支援制度”まとめ
災害後の暮らしを支えるのは、「保険」だけではありません。
国や自治体の公的支援を受けることも、生活再建には不可欠です。
ただし、こうした支援制度は“申請しないと何も始まらない”という点が落とし穴。
主な支援制度とその特徴:
- 被災者生活再建支援金
住宅の全壊など大きな被害を受けた人に、最大300万円が支給されます。
※基礎支援金100万+加算支援金最大200万 - 災害弔慰金・障害見舞金
災害で亡くなった方の遺族や、障害を負った方へ最大500万円の支給。 - 緊急小口資金/総合支援資金(社会福祉協議会)
生活再建に向けた一時金として、無利子・無担保で貸付。最大20万円程度。
※所得・審査条件あり - 税金・健康保険料・年金保険料などの免除・猶予制度
災害時には、情報が錯綜して「どこに相談すればいいか分からない」ことも多いですが、
まずは市役所/区役所の生活支援窓口や社協(社会福祉協議会)に相談するのが第一歩です。

行政の支援って、本当に分かりづらいし、そもそも“支援制度があること自体知らなかった”って人、俺の周りにもいたよ。いざという時の“助けの使い方”って、学んでおくと損しない。
第4章|「家庭で備える」マネー防災の基本リスト
「非常持ち出し袋」は持っている人が増えていますが、お金周りの備えをしている家庭はまだまだ少数派です。
以下のようなマネー防災のリスト、あなたの家は大丈夫ですか?
- 現金:1,000円札や小銭を合計2〜3万円程度
※停電時や電子マネーが使えない場合の買い物用に - 保険証・マイナンバーカード・通帳のコピー or データ保管
※USBやクラウド保存でもOK(パスワード管理を忘れずに) - 家族構成や持病・血液型・持病メモを財布や避難袋に
- 備蓄品にかかる費用を“積立”する防災貯金を導入
たとえば月1,000円を封筒に入れるだけでも、1年で1万2,000円の備蓄費に。
また、ライフラインが止まったときに備え、ガス・水・電気不要で食べられる食品やカセットコンロもマストです。
第5章|津波後の生活再建を支える“マネーの再設計”
被災後の生活には、家計の緊急リセットが求められます。
たとえば以下のようなことを、最優先で考える必要があります。
- 一時的な収入源の確保
→災害時求人、クラウドワークスなどリモートバイト、副業案件の活用 - 固定費の見直し
→保険の整理、サブスクの停止、不要な引き落としの解約 - 公的支援の“併用”スケジューリング
→生活再建支援金+失業給付+子育て支援など、重ねて使える制度も多い - 子どもの学費・進学の選択肢の見直し
→奨学金・無利子制度・就学支援金制度など、組み直せるパターンを確認
この章で伝えたいのは、「感情的にお金を使わないこと」。
被災直後は、判断力が鈍り「これくらいならいいか」と出費がかさみがち。
でもだからこそ、“今後の生活全体”を見据えた設計が必要です。

“お金がなくて将来が不安”って人ほど、“今の使い方”を見直すと希望が出る。お金って、“未来に希望をつなぐ道具”なんだよな。
いかがでしょうか?万が一に備えての行動は、お金の面に関しても必要ということですね。
しっかりと対策して、万全を期しておきましょう!
それでは最後まで読んでいただきましてありがとうございました!